私が良く聞く定説に、出来高と値動きの関連があります。
要は、
「急激に出来高が増えると、値段は上昇する」
というものです。
これが、本当なのかどうか検証するために需要と供給からなる需給曲線を用いて考えてみます。
ある投資対象Aの数量をX軸に、価格をY軸にとります。
Aの需要は価格が安くなれば多く、価格が高くなれば少なくなります(右肩下がりの曲線)。
一方、Aの供給は価格が安くなれば少なく、価格が高くなれば多くなります(右肩上がりの曲線)。
この需要曲線と供給曲線が交差した点が均衡価格であり、均衡取引量になります。
こうして、マーケット参加者の需要と供給の状態に従って価格は決まるわけです。
ここで、何かしらの事情により、需要曲線、供給曲線が変化したら、価格はどのように変化するのでしょうか。
まず、需要曲線が変化した場合を考えてみます。
何かしらのニュースなどにより、Aの需要が増大した場合、供給に変化がなければ、より多く買おうとする力が働き、需要曲線は右上にシフトします。
すると、均衡点も右上にシフトするため、新しい均衡価格は以前よりも高く、均衡取引量は以前より多くなります。
従って、この場合、価格の上昇と出来高の増加が見られます。
次に、供給曲線が変化した場合を考えてみます。
何かしらのニュースなどにより、Aの供給が増大した場合、需要に変化がなければ、売る力が弱まり、供給曲線は左上にシフトします。
すると、均衡点も左上にシフトするため、新しい均衡価格は以前よりも高く、均衡取引量は以前より少なくなります。
従って、この場合、価格の上昇と出来高の減少が見られます。
実際には、需要曲線と供給曲線は同時に動きますが、上記で見たとおり、価格が上昇する場合においても、出来高が増加する場合と、減少する場合があるわけです。
これらのことから、投資対象Aで出来高の増減により価格の変化を説明できないことがわかります。
この事実は通貨に限らず、株式や先物であっても同様に考えることができます。
つまり、残念な事実ですが、理論上、出来高によって未来の価格を予測するということはできないわけです。
では、出来高は何の役にも立たないのでしょうか?
そんなことはありません。
この事実を知っていれば、効果的に支出を削減できます。
どういうことかと言いますと、もし、あなたが購入を検討している情報商材が、
「出来高の変化により、未来の価格が予測できる」
という内容のことがセールスレターに記載されていれば、即座にその情報商材はニセモノだということがわかるわけです。
要は、情報商材の真贋を見抜くためにこの知識を利用するわけです。
正しい知識を持っていれば、詐欺商材をつかまされることもありません。
私にとっても、あなたにとっても、お金は大切なはずです。
ですので、あなたには、どうせお金を使うのであれば、是非本物のノウハウを学んで頂きたいと思います。